銘柄名:ニチコン
コード:6996
時価総額:1081.86億
株価収益率:13.48
配当利回り:2.16%
決算発表日:2023/05/09
監査法人:有限責任監査法人トーマツ(25年間)
【今回の決算発表内容のポイント】
ニチコン(6996)は、2023年3月期の連結経常利益が前期比77.6%増の152億円となり、業績を拡大させました。しかし、2024年3月期の見通しは前期比29.2%減の108億円となり、減少する見込みです。
また、ニチコンは今期の年間配当を前期比2円増の32円に増配する方針を示しました。
直近の1-3月期(4Q)の連結経常利益は前年同期比7.6%減の33億円となり、売上営業利益率は前年同期の7.0%から6.3%に悪化しました。
ニチコンの業績は一部での成長が見られたものの、今後の見通しでは減少傾向が予想されています。経常利益の減少や利益率の悪化には注意が必要です。一方で、配当増配の方針が示されたことは投資家にとってはポジティブな要素と言えるでしょう。将来の業績動向や市場環境の変化に注意しながら、ニチコンの業績推移を注視する必要があります。
【企業情報】ニチコン(6996)について
ニチコンは、日本の大手電子部品メーカーの一つである。正式名称は「日本電子材料株式会社」であり、主に電子部品や電子材料の製造・販売を行っている。ニチコンは、電子機器や自動車など、幅広い産業分野で使用されるコンデンサを中心に扱っていることで知られている。
ニチコンの歴史は古く、1950年に創業された。当初は小規模ながらも技術力の高さと品質の優れた製品を提供し続け、徐々に成長を遂げてきた。現在では、国内外に多くの拠点を持ち、世界中で幅広い製品を供給している。
主力製品であるコンデンサは、電子機器において電気エネルギーを蓄える役割を果たす重要な部品である。例えば、テレビやスマートフォン、パソコンなど、私たちが日常的に使用している機器には、数多くのコンデンサが組み込まれている。また、自動車のエンジン制御やハイブリッド車のバッテリー管理など、車載用途でも重要な存在となっている。
ニチコンのコンデンサは、高い品質と信頼性が特徴である。長年の研究開発と品質管理の取り組みにより、安定した性能と耐久性を備えた製品を提供している。特に、高温環境下での安定性や、小型化・高容量化といった要求に対応した製品開発に注力している。
さらに、ニチコンは環境に配慮した取り組みも行っている企業である。製品の製造工程においては、省エネルギーや廃棄物削減などの取り組みを行い、環境負荷の軽減を図っている。また、リサイクルにも積極的に取り組んでおり、使用済みコンデンサの回収・再利用を行うことで、資源の有効活用に貢献している。
さらに、ニチコンは多様な技術領域においても積極的に研究開発を行っている。例えば、エネルギー蓄積技術や再生可能エネルギー分野への取り組みも行っており、持続可能な社会への貢献を目指している。
ニチコンは、電子部品業界においてその技術力と品質の高さから高い評価を受けている。グローバルな視野を持ちながらも、地道な技術開発と製品品質の向上に取り組む姿勢が評価され、多くのお客様からの信頼を得ている。
今後もニチコンは、急速に進化する電子機器産業のニーズに応えるため、より高性能で信頼性の高い製品の開発に力を注いでいくことが期待される。また、持続可能な社会を実現するための技術開発や環境負荷の軽減にも積極的に取り組み、社会的な責任を果たしていくことが期待されるニチコンの今後の展開には注目が集まっている。